豚肉が臭いのはなぜ?養豚家が教える「臭み」の原因と美味しい豚肉の選び方
「豚肉を買って焼いてみたら、なんか臭い…」
「豚肉って、こんな匂いだったっけ?」
そんな経験はありませんか?
こんにちは。宮崎県で豚を育てている、養豚家の小野友也です。
僕たちは毎日豚と向き合いながら、「命の恵」という豚肉を皆さんの食卓へ直接届けています。
今回は、意外と相談されることの多い
「どうして豚肉が臭く感じることがあるの?」
という疑問について、養豚家の立場からお話しします。
そもそも、豚肉は臭いもの?
最初に伝えたいのは、
「豚肉だから臭い」とは限らない
ということです。
もちろん豚肉には豚肉特有の香りがあります。
でも、
「ちょっと食べるのが嫌になる…」
というくらい強い臭いを感じる場合には、いくつかの原因が考えられます。
豚肉が臭く感じる主な原因
① 保存状態
豚肉は、保存状態によって風味が変化します。
購入してから長時間常温に置いてしまったり、冷蔵庫の温度が安定していなかったりすると、品質が落ちてしまう原因になります。
特に生のお肉は温度変化に敏感です。
買って帰ったら、できるだけ早く冷蔵庫や冷凍庫へ入れることをおすすめします。
② 冷凍・解凍の仕方
冷凍した豚肉の場合、実は解凍方法も美味しさを左右します。
おすすめは、
食べる前日に冷凍庫から冷蔵庫へ移して、ゆっくり解凍する方法です。
急いで常温に置いたり、高温で一気に解凍したりすると、肉からドリップが出やすくなります。
このドリップと一緒に旨みが流れ出てしまい、風味にも影響します。
「冷凍だから美味しくない」のではなく、
解凍の仕方ひとつでも、食べたときの印象は変わります。
③ 脂の状態
僕が養豚家として特に注目してほしいのが、
豚肉の「脂」です。
豚肉のおいしさを大きく左右する部分でもありますが、保存状態などによって脂が酸化すると、嫌な臭いにつながることがあります。
逆に、状態の良い豚肉の脂は、甘みや旨みを感じさせてくれます。
僕自身、豚肉を食べ比べるときは赤身だけではなく、
「脂を食べたときにどう感じるか」
をかなり意識しています。
④ 調理方法でも変わる
意外かもしれませんが、調理方法でも豚肉の印象は変わります。
例えば焼肉なら、フライパンに肉を一度にたくさん入れてしまうと温度が下がり、焼くというより蒸したような状態になってしまいます。
すると水分が出やすくなり、香りや食感にも影響します。
焼肉の場合は、
フライパンをしっかり温めて、肉を入れすぎずに焼く。
これだけでも違います。
じゃあ、美味しい豚肉はどう選べばいい?
スーパーなどで豚肉を購入するときには、まず肉の状態を見てみてください。
赤身の色だけでなく、
- ドリップが大量に出ていないか
- 脂の色や状態はどうか
- 消費期限や保存方法はどうなっているか
などを見るのがおすすめです。
そして、もう一つ。
もし選べるのであれば、
「誰が、どこで、どんな思いで育てている豚なのか」
も見てもらえたら嬉しいです。
僕自身が養豚家だからというのもありますが、豚肉は工場で突然できるものではありません。
一頭一頭の豚がいて、それを育てる人がいて、食肉として加工する人がいて、運ぶ人がいて、ようやく皆さんの食卓へ届きます。
僕たちが「命の恵」という名前をつけた理由
僕たちが育てた豚肉には、
「命の恵」
という名前をつけています。
豚肉を売りたいだけなら、ここまで名前にこだわる必要はなかったかもしれません。
でも僕は、豚を育てているからこそ、
「いただきます」
という言葉の意味を大切にしたいと思っています。
僕たちが毎日育てている豚も、一つの命です。
その命が豚肉になって、
誰かの家の食卓に並んで、
「これ美味しいね」
と言いながら家族で笑ってもらえる。
そこまで届けられて初めて、僕たちの仕事が完成すると思っています。
だから僕たちは、
豚を育て、その先の笑顔まで届けたい。
そんな思いで「命の恵」を育てています。
一度、豚肉で失敗したことがある人にこそ
「ネットで肉を買うのはちょっと怖い。」
「前に買った豚肉が臭くて失敗した。」
そんな経験があると、次に買うときに不安になると思います。
だからこそ僕たちは、
ただ「美味しいですよ」と言って売るのではなく、
誰が育てているのか。
どんな思いで育てているのか。
そこまで見てもらったうえで選んでもらいたいと思っています。
そして届いた豚肉を家族で囲んでもらって、
「今日の肉、美味しいね。」
そんな一言が生まれたら、養豚家としてこれ以上嬉しいことはありません。
一度、豚肉で失敗したことがある方にこそ、「命の恵」を食べてもらえたら嬉しいです。